こんにちは!
俺の名前は猿飛桃太郎(さるとびももたろう)
突然ですが、あなたは「稼働率」について考えたことはありますか?
稼働率とは、労働時間の中でキャッシュを生むために働いている時間の割合のこと。
治療院で言うと、営業時間中にどれだけの施術時間があったかということになります。
実は、自分の店舗の稼働率を知ることは、無理のない経営をつづけていくためには必要不可欠なんですよ。
というのも、個人治療院の場合、稼働率を意識せずに働いていると、次のような問題が起こりえるからです。
- 忙しく感じている割に売り上げがあがっていない
- 休む暇がなく心身ともに余裕がない
とはいえ、どれくらいの稼働率を目指して仕事をすれば、売上をあげつつ余裕をもった働き方ができるのか分かりませんよね。
そこで、今回はうちの院長に叩き込んでもらった稼働率の設定方法をお伝えしていきます。
ぜひ、あなたのお店でも稼働率を設定して、無理のない働き方を続けていってください。
それではまいります!
今回の登場人物
猿飛桃太郎(22)
鬼野治療院の見習い治療家
鬼野右近(45)
鬼野治療院の院長
指名患者さんが増えてきた桃太郎は調子にのって予約をガンガンいれていました・・・。
今日も1日忙しそうだったな。
・・・。
聞いてるのか?
・・・。
聞いてんのか、この野郎ッッ・・・!
最近予約を詰めすぎているじゃないか?
だって、俺を求めてる患者さんを放っておくわけにはいかねェだろ?
そりゃそうだが、何も休憩なく詰め込まなくてもいいだろ。
そんなんじゃ、心も身体もヘトヘトになってしまうだけだ。
そうだけど・・・。
がむしゃらになる気持ちも分かるが、これじゃあいつダメになるか分からねェ。
お前にはこれを機に「稼働率」について知っておいてもらおう。
稼働率・・・?
整体院では稼働率を設定することで無理のない労働を続けていくことができる
冒頭でもお伝えしたが、「稼働率」とは労働時間の中でキャッシュを生むために働いている時間の割合のこと。
つまり、労働時間の中で実際に施術をしている時間のことだ。
ちなみに、カルテやチラシの作成時間は、キャッシュと直結しないため稼働率には含まれない。
特に、ひとり治療院を経営するなら、目標の稼働率を設定し、無理のない働き方をする必要がある。
なぜなら、目標の稼働率を設定せずに、施術時間が増えすぎてしまうと、次のような問題が起こってくるのさ。
- 身体を壊す
- 気持ちに余裕がなくなる
- 雑務がおろそかになる
大手チェーン店のように、スタッフが大勢いれば店全体の稼働率が高くても対応できるが、個人治療院の場合は休憩する間もなく働いているような状態になってしまう。
よって、長く経営をつづけていくためには無理のない稼働率を設定しなければいけないということだ。
今の働き方ではこの俺でもつぶれてしまうのか・・・。
もうつぶれかけているがな。
でもよ、無理のない稼働率ってどのくらいなんだよ?
目安とかねェのか?
そうだな。
人それぞれ忙しさの感じ方は違うから一概には言えないが、目安としては60%以下だ。
ん~・・・。
いまいちピンと来ねェな・・・。
では、イメージしやすいように60%の稼働率で働いた場合の労働状況を見せてやろう。
あなたの店舗は稼働率60%以下?以上?稼働率を知るための計算式
稼働率を求めるための計算式は以下のとおりだ。
稼働率=施術時間(1カ月間)÷営業日数(1カ月間)×100
では、この計算式をもとによくある営業パターンで計算してみよう。
●1日の平均数値
- 営業時間・・・8時間
- 施術時間・・・5時間
- 営業日数・・・25日
上記の計算式にあてはめながら稼働率を計算していくぞ。
125時間(5時間×25日)÷200時間(8時間×25日)×100=62.5
つまり、上記の働き方だと、約60%の稼働率だということがが分かる。
稼働率自体は目安となる60%程度ではあるが、週休一日なので多少忙しく感じるだろう。
ちなみに、稼働率が80%ぐらいまで上がってくると、1日の施術時間が8時間で週休一日となる。
このような働き方は、かなりハードな働き方になっているため無理が生じていないか要注意だ。
このように、自院の稼働率を計算してみて、上がりすぎているようであれば、60%以下になるよう設定するわけだ。
ちょっと待ってくれよ、おっさん!
稼働率を60%に設定する意味は分かったけどよ、それじゃぁ今の売上が下がっちまうんじゃねェか!?
そうだな。
「そうだな。」じゃねェよ!
無理のない経営をするために稼働率を下げても、売上が下がっちまったら経営難だぜ?
もちろん、やみくもに稼働率をさげればいいというものではない。
今までの売上を維持していけるように、稼働率の見直しをするさいは、まず自店舗の「売上限界値」を知る必要がある。
売上限界値・・・?
ああそうだ。
今の売上限界値を知ることで、稼働率をさげた場合の売上限界値とのギャップを把握できるため、課題もみえてくるからな。
売上限界値を計算して稼働率ダウンを成功させよう!
「売上限界値」とは、MAXで稼ぐことのできる売上金額のことだ。
自店舗の売上限界値を知っておくと、稼働率を設定しなおす際に今と設定後のギャップを把握することができる。
では、次のような店舗の場合で1カ月の売上限界値を計算してみよう。
●ある整体院の営業状況
- 営業時間・・・8時間
- 営業日数・・・25日
- 稼働率・・・60%
- 料金設定・・・60分6,000円
●計算式
1カ月の売上限界値=日商上限×営業日数
(日商上限=施術時間(営業時間×稼働率)×分単価売上)●日商上限
約300分(480分×60%)×100円(6,000円÷60分)=3万円●1カ月の売上限界値
3万円×25日=75万円
つまり、上記の労働状況であげられるMAXの売上は75万円ということだ。
なるほど・・・。
理想の稼働率にさげた場合、75万円との間にどのくらいのギャップが発生するのかが把握できるというわけだな。
そのとおりだ。
今の状況がわかればギャップを埋めるための手段もみつけやすい。
俺の理想は、やっぱ週休2日だな!
週休1日なんて、寝たら終わりだぜ?
それは、お前の問題だろ。
では、理想の働き方に近づけた場合の経営状況を計算してみるぞ。
発生するギャップがわかれば無理なく理想の働き方に近づけていける
先ほど売上限界値を求めた例をもとに、稼働率は60%のままで週休2日に変更した場合の売上限界値を計算してみよう。
●桃太郎の理想の働き方
- 営業時間・・・8時間
- 施術時間・・・5時間
- 営業日数・・・25日→20日
- 料金設定・・・60分6,000円
- 稼働率・・・60%
●計算式
約300分×100円=3万円(日商上限)
3万円(日商上限)×20日(営業日数)=60万
変更前の売上限界値は75万円であるため、理想の週休2日に変更する場合は15万円のギャップが発生することが一目でわかる。
ギャップが分かれば、それを埋めるための手段を考えることができるだろう。
もし、「15万円はちょっと大きいな・・・」と感じるのであれば、まずは営業日数を22日にするなど細かい調整もしやすくなる。
ちなみに、ギャップの埋めるための手段には、施術単価の値上げや施術時間の短縮などがおすすめだ。
値上げに自信がない先生は、こちらの記事も合わせて読んでみてくれ。
では、さっそく・・・。
(番外編)鬼野治療院のスタッフ研修
俺の知り合いの整体師で、独立して3年のやつがいるんだ。
最近、そいつの整体院の患者さんが減ったみてェで・・・、なんとかなんねェかな?
・・・。
そいつの店は、なんで患者さんが減ったんだ?
最近、近所に自費治療を本格的にやっている整体院が増えたらしいんだ。
しかも、ホームページも金がかかってるみたいでよ・・・。
・・・。
なるほど。
それなら、手技で差別化するしかないようだな。
手技で差別化・・・?
あぁ、そうだ。
この整体院が飽和している時代に、ライバル店を出し抜くには差別化が必要だ。
あぁ、それはわかるぜ!
そいつも、USPとやらを考えて、差別化頑張ってるみてェだから。
その差別化だが、一番手っ取り早いのは「自院だけが対応できる症状」を作ることだ。
自院だけが対応できる症状・・・?
そうだ。
例えば、次のような症状は改善できる整体院が少ないため、対応することさえできれば簡単に差別化が可能だ。
・自律神経症状
・精神疾患
整体院を経営されている先生の中には、上記の症状の改善に苦手意識を持っている先生が多い。
というのも、患者さんの中には、踏み込まれると心を取り乱すような事情を抱えている人がいるからだ。
(うわっ・・・、俺も苦手だ。
前に患者さんに大泣きされたからな・・・。)
でもよ、患者さんのトラウマなんかに触れずに、自律神経症状とか、精神疾患が改善できる手技なんてあるのか?
あぁ、ある。
・・・!
その手技は、俺の仲間でもある「鈴木章生」先生が開発されたメソッドだ。
「精度」や「経験」がなくても、自律神経症状・精神疾患で悩んでいる患者さんを改善することができる。
ちなみに、鈴木章生先生とは、「モーションロック瞬間解除テクニック」という手技を開発し、「毎月500名の患者さんを施術・患者さん全体の80%が6回以上のリピート・月商250万円」という輝かしい実績をもつ愛知県・岡崎のカリスマ治療家だ。
・・・!
この手技を身につけることができれば、急増する精神疾患・自律神経症状にアプローチできるようになり、他院との差別化や高単価、時短施術へ近くだろう。
そ、その手技教えてくれよ!
いいだろう・・・。
その手技がこれだッッ・・・!